アンティーク時計は、古いものでは100年以上の年月を経ています。
そのため、「新しいデジタル時計」などとはいろいろな意味で違うということを理解してください。
精度について
特に第二次世界大戦が終わる頃までの時計の製造技術は、現在の1秒の狂いもない時計とは比べ物になりません。
時代が古くなれば古くなるほどそれは顕著で、どう調整を行っても1日に5分・10分の誤差が出てしまう時計もありますが、それはその当時の技術力の限界・メーカーによる違い・歳月による部品の消耗、時代的な背景がありますので、誤差はアンティーク時計の特徴として楽しんでください。
時計が作られた時代にもよりますが、特に100年も昔ともなれば、現代のように時間ぴったりに電車が来ることもなく、それほどの精度も求められていなかった時代に作られたものですから、ある程度の誤差があるのも当たり前だと思って、アンティーク時計を楽しんでください。
少しのケア・気遣いが必要です
これも時代的・技術的なことですが、アンティーク時計は「水・湿気・磁気」に弱いものです。
普通にご利用いただく上ではあまり気にしていただく必要はありませんが、防水・防磁機能が無い・あったとしても機能していないこともありますので、雨の日や湿度の多い日、また強い磁力の発生するテレビの上・携帯電話の横などは避けてください。
また製造年から考えれば、時計によっては100歳・80歳というお年寄りです。
ぜんまいを巻き上げる・リューズを引くという毎日行う作業1つ取っても、できるだけ丁寧にゆっくりと、お年寄りを労わるように行ってあげてください。
維持・管理にお金はかかります
使い捨て感覚的な安価なデジタル時計とは違い、機械式時計は「オーバーホール」と呼ばれる定期検査・メンテナンスが必要になります。
中の機械のほとんどが金属で出来ているため、定期的に掃除や注油を行ったり、錆びの発生や磨耗が起こっていないか確認してケアをしてあげなければなりません。
車に車検が必要なように、時計にもオーバーホールが必要です。特に年代の古いものの場合は、3年に一度程度はオーバーホールを受けてください。